ボートン・オン・ザ・ウォーターからバスで2時間ほど、世界遺産である「ストーンヘンジ」に着きました。平原の真っ只中に環状に巨石が並ぶ神秘的な遺跡です。駐車場からストーンヘンジの入り口であるビジターセンターまでなだらかな遊歩道を歩いて行きます。
数分でビジターセンターに着きました。
ここからストーンヘンジまでは、無料のシャトルバスで行きます。
バスを降りると、遠くの方に巨石群が見えます。見学ルートに従って歩を進めます。
ちょうど雲間からわずかに太陽の光が差し、神々しく見えました。
ストーンヘンジは、4500年も前に建てられたものですが、その形状は、巨大なストーンサークル (石を環状に配置した古代遺跡) です。
一番外側にあるのは「サーセンストーン」(珪質砂岩)です。最大で50トンもあるのですが、約30キロ離れた場所からコロとテコを使って運んできたらしいです。驚きです。
その内側にあるのが「ブルーストーン」(玄武岩)です。サーセンストーンよりさらに遠くの方から運ばれて来たと考えられています。
サークルの内側に立石と横石からなる馬蹄形に組まれている石は「トリリトン」と呼ばれています。サーセンストーンで珪質砂岩です。立石の上に横石が置かれていますが、単に置いたのではなく、横石には穴が開けられていて、立石の突起部としっかりと接合されているのだそうです。
中央右の石の上に突起物があります。重い石を運んでくるだけでも大変なのに、それを直立させ、さらにその上に横石を置くように造っているんですね。当時の技術力、労力に改めて驚かされました。
環状列石から少し離れた場所に立っているのがヒールストーンです。夏至の日にヒールストーンの延長線上から太陽が昇り、巨石群の中心にある祭壇石 (オルターストーン) を照らすように設計されているそうです。
年代や建造方法は、次第に解明されていますが、ストーンサークルが造られた目的は依然として謎のようです。古代人の神殿、古代の天文台、太陽崇拝の祭祀場、礼拝堂等々。いまだ結論には至っていないようです。
いずれにせよ、損傷が激しく、当時の姿を想像するのは困難ですが、古代人の偉大なる業績の一つであることには間違いないです。
多くの学者が研究を重ねていますが、まだまだ不思議は尽きません。古代に思いを馳せていろいろと考えてみるのも楽しそうです。
ストーンヘンジを見終わって、ビジターセンターに帰ってきました。シャトルバスの発着場のすぐ近くに、ストーンヘンジが造られたと思われる頃の住居が再現されていました。
サーセンストーンの運搬方法も再現されていました。間近で見るとその大きさが実感できます。
ビジターセンター内の博物館には、建設の様子を表すパネルや発掘品などが多数展示されていました。
360度の大画面もあって、ストーンヘンジ建設の様子や、夏至や冬至の日の太陽の動きが再現されるなど、見応えがありました。長い年月を見るにつけ、ますますロマンをかき立てられました。
今日の観光はここまでです。午前中は、イギリスの原風景コッツウォルズへ行きました。最初に、700年以上もの時を経た今も、造られた当時と変わらない家並みが続くバイブリーを訪ねました。
その後、ボートン・オン・ザ・ウォーターへ。澄んだ川面と緑の緑地にライムストーンの家々。まるで印象派の絵画のような美しい風景に魅了されました。午後は、ミステリーに包まれた巨石遺跡群「ストーンヘンジ」を観光しました。
ストーンヘンジに別れを告げて、旅の最終目的地ロンドンへと向かいます。今日も楽しい一日でした。