総合博物館前のメイン通りを少し北に進み、左手に曲がるとやがてポプラ並木の入り口が見えて来ました。
その手前に新渡戸稲造の胸像がありました。旧五千円札に採用された方で、農学博士です。北海道開拓と農場の発展に大きく貢献したそうで、新千歳空港を新渡戸空港に改名しようという動きもあったとか。今も北海道民に愛されているようです。
その左隣がポプラ並木です。学生時代以来2回目です。懐かしいです。
ポプラ並木は、明治36年 (1903年) から植林が始まり、大正元年 (1912年) にほぼ現在のような並木が作られ、自然豊かな北海道大学のシンボル的な風景となりました。
そうした中で、平成16年 (2004年) 9月の台風18号の影響で半数近くのポプラが倒壊したのですが、その後、多くの人たちの支援で若木を植樹するなどにより今のように再生されたとのことです。
すぐ近くでは羊が草をついばんでいました。のどかです。
ポプラ並木からメイン通りに帰り、さらに北へと進むと、六角形の石碑が見えて来ました。
近くに行ってみました。「人工雪誕生の地」とあります。高さ2.8メートル、横1.8メートル。雪の結晶をかたどったデザインだったのですね。
裏面に碑文がありました。それによると、昭和11年 (1936年) に北大理学部の中谷宇吉郎教授が、世界で初めて雪の結晶を人工的に作ることに成功した土地ということでした。研究を始めて3年目にようやく成功したのだそうです。
その後も研究を進める中で、どのような気象条件のもとで雪の結晶が生まれ、成長してきたかを逆にたどることが可能になったのだとか。人工雪の結晶を撮影する中谷中谷教授。「雪は天から送られた手紙である」という言葉を残しています。
人工雪誕生の地からさらに北へ。右手にイチョウ並木が見えて来ました。
道路の両側、約380メートルにわたって、イチョウのアーチが黄金色に輝いています。
頭上一面に広がるイチョウ並木、圧巻です。
落ち葉が一面に敷き詰められるイチョウの絨毯、訪れる人々を魅了しています。
イチョウ並木のすぐ近くに東京オリンピックのマラソン競技20キロポイントの記念銘板 がありました。
世界の一流ランナーが札幌市中心部を周回する42.195キロを駆け抜けましたが、構内には20キロ地点だけでなく30キロ、40キロ地点の銘板も設置されているとのことです。
北海道大学構内にはたくさんの見どころがありました。単なる大学施設ではなく、広大な芝生の中を小川が流れ、ポプラ並木やイチョウ並木、農場や牧場もあります。
自然いっぱいで心が癒されるスポットがたくさんありました。北海道を代表する観光名所としても人気のようです。
多くの観光客が訪れる北海道大学。他の大学にはないのどかな雰囲気を楽しみながら、次の観光地である北海道庁旧庁舎へと向かいました。