大阪府立中之島図書館の隣に赤レンガ造りの建物が見えて来ました。
大阪市中央公会堂です。大阪市民の岩本栄之助さんの寄附をもとに大正7年 (1918年)に完成したものです。
異国情緒もあり、とってもいい感じです。重厚感とともに歴史も感じさせます。
オープンしてから1世紀近く、この間、国際的な一流アーティストによるオペラやコンサートの他、各界著名人の講演会も数多く開催されるなど、大阪の文化・芸術の発展に深く関わってきました。
正面です。赤レンガと屋根のアーチが印象的です。
中之島の景観に欠かせない美しい外観と、内部意匠が歴史的建築物として極めて重要であるとの高い評価を受け、平成14年 (2002年) 12月、公会堂建築物として西日本で初めて、国の重要文化財に指定されています。
自由にご見学できるのは「展示室」と「自由見学エリア」のみです。今回は時間の関係で外観を楽しんだだけです。
夜はライトアップされ、また違った風情が楽しめそうです。今度は夜に訪れたいです。また、今後のコロナの状況にもよりますが、クリスマスの時期には、中央公会堂の壁一面に素敵なイルミネーションが照らされ、音楽が流れて、クリスマス気分を満喫できる、かもしれませんね。
中央公会堂の隣は「東洋陶磁専門美術館」です。国宝・重要文化財を含む旧安宅コレクションを収蔵。中国陶磁や朝鮮陶磁器など合わせて130点余りを展示しているとのことです。
美術館の裏手 (北側)、堂島川に沿っていろんな種類のバラが咲く「バラの小径」がありました。時節柄、咲いている花は少なかったものの、上品で優雅なバラの香りをちょっぴり楽しむことができました。
続いては、「こども本の森 中之島」です。子どもたちに多様な本を手に取ってもらい、無限の創造力や好奇心を育んでほしい。自発的に本の中の言葉や感情、アイデアに触れ、世界には自分と違う人や暮らしが在ることを知ってほしい」そんな想いで作られた図書館です。安藤忠雄建築研究所の設計です。
子どもたちを出迎えるのは「永遠の青春」と名付けられたリンゴのオブジェです。「なぜ青いリンゴがここにあるのか」「永遠の青春とはなんなのか」。その答えは「訪れた皆さんに自由に感じ取ってほしい」ということです。「なぜ」そうなのか。常に疑問を抱く視点は日頃から大事にしているのですが、この問いがけは、自分にとってはなかなかの難問です。
そんなことを考えながら、「ド派手看板ストリート」のある道頓堀へと向かうことに。その途中、最初に大阪市役所を見た時から気になっていたのですが、通りの反対側にドーム型の屋根のある建物が見えます。
ネットで調べてみると「日本銀行大阪支店旧館」でした。明治36年(1903年)に建設されたもので、設計者は、東京駅の赤レンガ駅舎の設計などを手掛けるなど、日本の近代建築の父と評価の高い辰野金吾さんでした。日本銀行本店も設計されたそうで、そのご縁で大阪支店も担当されたのでしょうね。