薄暮の京都タワーがきれい

2月下旬、大阪市立科学館、大阪うめきたガーデン、神戸市の水族館アトア(átoa)神戸ポートタワーなどを回った後、京都市へやって来ました。薄暮の京都タワーがきれいです。

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京都駅ビルの大階段を上って大空広場に行ってみました。昨年5月に滋賀県の旅を楽しんで以来です。

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その後、空中経路を通って東広場へ。こちらへ来たのは初めてです。大階段のイルミネーションがきれいに見えます。ひな飾りがきれいです。

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関西・大阪万博の公式キャラクター「ミャクミャク」も登場。413日に開幕。間もなくです。楽しみです。

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建立以来ずっと皇子皇孫が法燈を伝えてきた

底冷えのする寒い京都にやって来たのは、実は、この時期、京都のいくつかの社寺では『京の冬の旅』(318日で終了) として普段は公開されていない文化財が特別公開されていたからです。最初に訪れたのは「仁和寺」です。

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平安時代前期に光孝天皇が創建に着手した後、仁和4 (888) に宇多天皇が完成させ、元号から仁和寺と名付けられました。以後、明治維新まで約千年間、皇子皇孫が門跡 (住職) として法燈を伝えてきた門跡寺院です。仁王門は高さ約19メートルもあります。

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仁王門の左右には阿吽 (あうん) の仁王像が安置されています。迫力があります。

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仁王門をくぐって境内へと入ります。

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仁和寺は、応仁の乱の戦火で全伽藍を焼失し、別の場所に仮御所を設けた時期もあったのですが、江戸時代初期に徳川幕府の協力を得て再建されました。現在の伽藍配置図です。広大な敷地に京都御所の紫宸殿を移した金堂をはじめ、御影堂、観音堂、五重塔などがあります。

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威厳とともに豪華な佇まいの「御殿」

仁王門を入って左手の拝観受付でチケットを購入。まずは「本坊 (御殿)」の見学です。御殿は明治20 (1887) に焼失、大正3 (1914) に再建されました。

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「本坊表門」から「大玄関」へと入ります。玄関上の彫刻も威厳と華やかさを備えています。

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右手の建物は「宸殿」です。儀式や式典に使われる御殿の中心となる建物です。

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宸殿の内部です。3室からなり、襖絵や壁などには四季の風情が描かれています。豪華な佇まいです。

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将棋の『竜王戦』がこの部屋で行われているそうです。対局の様子や直筆の署名とともに『封じ手』、その盤面などが展示されていました。

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「宸殿北庭」です。白砂が敷き詰められ、池があります。その向こうの建物は「飛濤亭 (ひとうてい・茶室)」、さらに遠くに「五重塔」が見えます。

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渡り廊下の向こうに見えるのは「霊明殿」です。歴代門跡の位牌が安置されています。

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御本尊の薬師如来様は、仏様の中では日本一小さな国宝です。小さな小さな仏様が大きな大きな願いを叶えてくれるとのこと。ご利益がありますように。

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参道を進むと「中門」から「観音堂」へと続く

御殿を出てすぐ左手に立派な門構えが見えました。

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「勅使門」です。天皇の使者である勅使だけが通行を許された門です。本殿同様に焼失後、大正3 (1914) に再建されました。

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参道を真っすぐに進むと「中門」です。仁王門と同様、寛永18 (1641) から天保2 (1645) にかけて再建されました。
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中門を抜けると、左手は名勝「御室桜」です。「日本のさくら名所100選」の一つです。樹高が2メートルほどと低いため、人の目線に近いのが特徴です。見頃は例年4月上旬から中旬ということです。

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御室桜のすぐ上にあるのが「観音堂」です。天保元年 (1644) の再建です。本尊は千手観音菩薩で、脇役として不動明王などが安置されています。

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遠く右手に五重塔がくっきりと見えます。絵になります。

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「御影堂」「鐘楼」なども魅力いっぱい

観音堂を左手に上がって行くと「御影堂」です。寛永18 (1641) から正保2 (1645) 頃に、慶長年間に造営された内裏 (御所) の清涼殿の用材で再建されました。

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檜皮葺きの堂内には、真言宗の宗祖・弘法大師、仁和寺開基・宇多法皇、仁和寺第二世・性信親王が祀られています。落ち着いた雰囲気が漂っていました。
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その隣は「水掛不動尊」です。石造りの不動明王が安置されています。所願成就、幼児の難病平癒に霊験あらたかで、像に水を掛けて祈願することから水掛不動尊と呼ばれています。

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すぐ側に「鐘楼」がありました。階上は朱塗りの高欄、下部は袴のような板張りの覆いがあります。通常よく見られる鐘を見ることができない構造になっています。 IMG_0600


現存する最古の紫宸殿「金堂」

鐘楼の右手は「金堂」(本堂) です。右手に見えるのは納経所です。

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慶長18年に建立されたもので、元は京都御所の紫宸殿 (正殿) だったものを、寛永年間 (162444) に移築したものです。『現存する最古の紫宸殿』ということで大変貴重な建物 (国宝) です。

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本尊である阿弥陀三尊や四天王像などが安置されています。正面には蔀 (しとみ) と呼ばれる格子状の建具があります。宮殿建築によく見られるもので、雅な感じがします。皇室との関係が深い仁和寺にふさわしいお堂です。

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屋根には三千年に一度浮かんでくる亀を5回も見たという仙人像が飾られています。永遠の象徴だと言われています。ほんの少しでいいので、あやかりたいものです。

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久し振りに公開された「経蔵」「五重塔」

金堂の右手に進むと「経蔵」です。寛永から正保年間の建立です。『京の冬の旅』として6年ぶりに内部が公開されました。内部には釈迦如来や文殊菩薩などが安置されています。中央には八面体の回転式書架があり、総計768箱の経箱が納められていました。(写真撮影不可)

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経蔵を出て少しの間、辺りを散策しました。京都らしい趣のある風景です。

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「九所明神」が見えて来ました。仁和寺の伽藍を守る社です。寛永18 (1641) から正保元年 (1644にかけて建立されました。

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社殿は本殿、左殿、右殿の三棟あり、石清水八幡宮や上賀茂神社、下賀茂神社、伏見稲荷大社など九座の明神が祀られています。あらゆる願い事が叶いそうです。あまり欲張ってはいけないと思いつつ、健康長寿、家内安全を祈願しました。

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中央の参道に戻って南へ少し下がると、左手に「五重塔」が見えました。寛永21 (1644) 頃の建立です。高さ約36メートル。時代劇の風景としてよく使われているそうです。

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同じ京都市内にある「東寺」と同様に、上層から下層にかけて各層の幅にあまり差が見られない姿が特徴的です。細身で調和の取れた優美な姿が見どころです。

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一番下の層の木材と木材の下に何か居ます。『邪気』と言うらしく、一生懸命この大きな建物を支えているのだそうです。

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『京の冬の旅』として4年ぶりの内部公開ということで楽しみにしていましたが、塔内には入れませんでした。塔の周りから窓越しに内部を見たのですが、中央の柱を囲むように四天王が塔を支え、『胎蔵界五仏』と言われる5つの像が安置されていました。(写真撮影不可)

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五重塔を最後に、中門をくぐって、仁王門の方へと下って行きます。

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久し振りに仁和寺を訪れましたが、御殿をはじめ、観音堂、御影堂、金堂など、さすが門跡寺院です。見どころいっぱいでした。『京の冬の旅』として特別公開された経蔵、五重塔。どちらも興味深く拝見しました。御室桜や紅葉の季節に再度訪れたいと思っています。

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